ドラムの楽譜(スコア)の読み方、書き方について、複数回に分けてご説明させていただきます。
楽譜は難しい、覚えるのが大変というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、実はドラムの楽譜はとても単純なルールで書かれています。
初心者の方は初めて知る内容も多いと思うので、少しづつ読み進めていただければと思います。
また、分からないことがあれば前項に戻り確認することで、より理解が深まり充実した演奏に繋がると思います。
ドラムの楽譜は五線譜という5本の線の上に書かれています。テンポ、拍子、音程などの情報が一目でわかるように作られています。
ドラム以外の多くの楽器も五線譜を使って音を表しますが、ドラムには正確な音程が無いため他の楽器よりも簡略化されて利用しています。
まずは、五線の名称から見てみましょう。
下から順に、
第1線(だいいっせん)
第2線(だいにせん)
第3線(だいさんせん)
第4線(だいよんせん)
第5線(だいごせん)と呼びます。
また、線と線の間にも名前があります。
こちらも下から順に、
第1間(だいいっかん)
第2間(だいにかん)
第3間(だいさんかん)
第4間(だいよんかん)と呼びます。
五線に書ききれない音符がある場合は、五線の上下に線を追記して音符を書きます。追記した線を「加線」と呼びます。
上に追記した加線は、
上第1線(うえだいいっせん)
上第2線(うえだいにせん)
上第3線(うえだいさんせん)
下に追記した加線は、
下第1線(しただいいっせん)
下第2線(しただいにせん)
下第3線(しただいさんせん)と呼びます。
五線と同じように線と線の間にも呼び方があり、上にある加線の間は、
上第1間(うえだいいっかん)
上第2間(うえだいにかん)
上第3間(うえだいさんかん)
下にある加線の間は、
下第1間(しただいいっかん)
下第2間(しただいにかん)
下第3間(しただいさんかん)と呼びます。
ドラムでは、上第1間、上第2間にシンバルを書くことがあります。
五線の縦線で区切られた部分を、小節と呼びます。小節を区切ることで、その小節に拍が何拍入るかを確認することができます。(拍については後述)
また、1つの小節を1小節(いっしょうせつ)と呼び、楽譜を複数人で共有する際に「4小節目から演奏しよう!」など、違う楽器の人とも意思疎通が取りやすくなります。
五線を区切る縦の線にも、それぞれ名前と意味があります。小節を分けるために使われる線の事を小節線、または縦線(たてせん)と呼びます。
複縦線を利用する場合は、複数のパターンがあります。
① 曲中の変わり目(例. イントロからAメロ、Bメロからサビなどの変わり目など)
② テンポの変わり目(例. ♩=80から♩=90に変化する際の変わり目など)
③ 拍子の変わり目(例. 4/4から2/4に変化する際の変わり目など)
④ ダ・カーポやダル・セーニョなどの記号を用いる場合
曲の終わりを示すために使われます。
音部記号は五線の音の位置を指定するために書かれます。記号によって同じドでも書く場所が変わるので、最初に確認が必要になります。
五線譜のはじめにト音記号が書かれている場合は、上記の位置がドレミファソラシになります。ピアノではドの音が沢山ありますが、下第一線に書かれているドが中央のドになります。
五線譜のはじめにヘ音記号が書かれている場合は、上記の位置がレミファソラシドになります。ピアノでは上第一線に書かれているドが中央のドになります。
ドラムの楽譜は現在、ヘ音記号で書かれているものが主流です。しかし、正確な音程を持たないドラムは上記の音程に合わせてチューニングを行う必要はありません。
パーカッションは様々な楽器を扱い、音程もバラバラなので、決まった音程の指定はありません。ヘ音記号の説明で触れたように、ドラムは正確な音程が無いため、パーカッション記号で書かれることもあります。
今回は「五線譜」「小節」「音部記号」について説明させていただきました。
次回から音符や休符の内容に入っていくので、まずは五線の名前を覚えておくと、スムーズに理解できるようになります。
小節は曲の進行を覚える上で必要になります。音部記号は実際に音程を気にする必要はありませんが、書いてある意味を知っておきましょう。
音楽理論や楽典と聞くと難しいイメージはありますが、基礎的な内容から少しづつでも覚えられれば楽譜もスラスラと読めるようになります。楽しみながら学んでいきましょう♪
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楽譜が読めなくても少しづつ楽譜に触れて、レッスンの中で覚えていきましょう♪