ドラム 楽譜の読み方 その2

ドラム 楽譜の読み方 その2

今回は音符、休符、ドラムの音符についてご紹介させていただきます。音符や休符を理解すると、どの音を何回叩けば良いのか、どの位休めば良いのかが分かってきます。

また、ドラムの音符は一見して分かるものと、分からないものがあります。楽譜で分からないところがあれば、今回の記事を読み返してみましょう。

  1. 1. 音符
    1. 1 - 1. 音符の名称
    2. 1 - 2. 音符の種類
    3. 1 - 3. 連桁
  2. 2. 休符
    1. 2 - 1. 休符の種類
  3. 3. ドラムの音符
    1. 3 - 1. ドラムの音符・位置
    2. 3 - 2. シンバルの音符・位置
    3. 3 - 3. その他の音符
  4. 4. まとめ

1. 音符(おんぷ)

音符とは

音符とは、音を表すための記号です。様々な種類の音符があり、音符の形状によって音の長さが変わります。また、五線の上に書くことで、どの音を鳴らせばいいのかも教えてくれます。

1 - 1. 音符の名称

音符は3つの部位に分かれていて、それぞれ名前が付いています。

たま(符頭)、ぼう(符幹)、はた(符尾、符鈎)

①「はた」は、符尾(ふび)、符鈎(ふこう)

②「ぼう」は、符幹(ふかん)

③「たま」は、符頭(ふとう)とも呼びます。

1 - 2. 音符の種類

全音符、2分音符、4分音符、8分音符、16分音符、32分音符

全音符(ぜんおんぷ)

2分音符(にぶおんぷ)

4分音符(しぶおんぷ)

8分音符(はちぶおんぷ)

16分音符(じゅうろくぶおんぷ)

32分音符(さんじゅうにぶおんぷ)

全音符から32分音符の順に数字が増えていくと、音の長さは短くなります。

上記以外にも全音符よりも長い「倍全音符(ばいぜんおんぷ)」や、32分音符よりも短い「64分音符(ろくじゅうよんぶおんぷ)」などもあります。

また、音の長さのことを「音価(おんか)」と呼びます。

1 - 3. 連桁(れんこう)

連桁

8分音符以下の音価が短い音符が2つ以上並んだときに、音符と音符を繋ぐ線または繋がった音符自体を連桁と呼びます。

繋げることで見やすくなり楽譜の視認性が上がります。拍子によって書き方が変わるので、次回の記事で詳しい書き方を説明させていただきます。

2. 休符(きゅうふ)

休符とは

休符とは、休みを表す記号です。音符と同じように休符にも様々な種類があり、休符の形状によって休む長さが変わります。

2 - 1. 休符の種類

全休符、2分休符、4分休符、8分休符、16分休符、32分休符

全休符(ぜんきゅうふ)

2分休符(にぶきゅうふ)

4分休符(しぶきゅうふ)

8分休符(はちぶきゅうふ)

16分休符(じゅうろくぶきゅうふ)

32分休符(さんじゅうにぶきゅうふ)

全休符から32分休符の順に数字が増えていくと、休む長さは短くなります。

3. ドラムの音符

これまでに学んできた内容は、五線譜を扱う全ての楽器に共通する内容でしたが、ドラムの音符は他の楽器と比べて少し特殊です。

明確な音程が無いことや、ドラムでしか使わない形の音符があることに注意して見ていきましょう。

3 - 1. ドラムの音符・位置

ドラムの音符・位置

音符と楽器の関係は画像の通り、

① 第3間にスネア・ドラム

② 第4間にハイ・タム

③ 第4線にロー・タム

④ 第2間にフロア・タム

⑤ 第1間にバス・ドラムとなっています。

POINT

明確な音程が無いドラムは、音符のある位置が音程を表しているのではなく、演奏する楽器の種類を表しています。

楽譜ではヘ音記号を使ってドラム譜を書くことが多いですが、それぞれの楽器をヘ音記号に合わせてチューニングする必要はありません。

他の楽器では必ず音部記号が使われるので、ドラムでも形式的に使われています。

音符の向き

五線を見てみると「ぼう」が上に伸びている音符と、下に伸びている音符があります。

これは楽譜を読みやすくするための工夫で、他の楽器では第3線を境に、下にある音符はぼうを上に書き、上にある音符はぼうを下に書き、第3線にある音符は上下どちらに書いても良いというルールがあります。

ドラムの音符はこのルールに当たらず、手で演奏するものはぼうを上に書き、足で演奏するものはぼうを下に書きます。

3 - 2. シンバルの音符・位置

シンバルの音符・位置

音符と楽器の関係は画像の通り、全て上第1間に書かれます。

① 上第1間にハイハット・シンバル

② 上第1間にクラッシュ・シンバル

③ 上第1間にライド・シンバル

シンバルの音符はたまの部分をバツ印で書きます。

ハイハット・シンバル

ハイハットは2枚のシンバルが重なり合っている楽器です。左足を使って2枚のシンバルの開き具合を調整できるので、ハイハットの状態に応じて音符の書き方も変わります。

また、シンバルは楽譜を書く人によって表記が違うこともあるので、他の書き方も合わせて確認してみましょう。

ハイハット・シンバル

① クローズ

ハイハットを閉めた(左足を下ろした)状態で叩いた音を表しています。

② オープン

ハイハットを開けた(左足を上げた)状態で叩いた音を表しています。

③ハーフオープン

クローズとオープンの間。ハイハットを少し開けて上下のシンバルが擦れ合うような幅にして、叩いた音を表しています。

緑の枠で囲われている音符はすべて同じ意味で、4分音符で1回叩く。という意味になります。

クラッシュ・シンバル

クラッシュ・シンバル

クラッシュ・シンバルの表記は3種類あります。

ライド・シンバル

ライド・シンバル

ライド・シンバルの表記は2種類あります。

Ride Cupと書かれている場合は、ライド・シンバルの中央にある膨らんだ部分を叩きます。

POINT

先ほども触れましたが、ドラムの楽譜は明確な音程が無いことや、太鼓やシンバルの数を自由に増やせるので、楽譜に書ききれない音符をドラマーがオリジナルで配置している場合もあります。

なんの音符が書いてあるか分からない時は、こちらの記事を読み返し楽譜に記入するなどして、自分の楽譜を読みやすくると良いでしょう。

3 - 3. その他の音符

その他の音符

① フット・ハイハット

フット・ハイハットは名前の通り、足でハイハットを鳴らします。左足でハイハットペダルを踏んだ時に鳴る音を表しています。

② クローズド・リムショット

クローズド・リムショットは、太鼓のふち(リム)を叩く奏法の名前です。第3間(スネアの位置)に音符が書いてあるので、スネアのリムを叩きます。

③ エフェクト・シンバル

エフェクト・シンバルとは、チャイナ・シンバル、スプラッシュ・シンバル、ベルなどの特徴的なシンバルの総称です。

楽譜にエフェクト・シンバルの音符がある場合は、実際の曲を聞いてどんなシンバルを使っているのか確かめる必要があります。

4. まとめ

今回は音符や休符について細かく書かせていただきました。

全ての内容を覚えなくても、音符や休符の種類、ドラムやシンバルの音符を覚えるだけでも実際に楽譜を見たときの理解力が大きく変わります。

実際に演奏をしなくても楽譜を知ることで理解が深まり、結果的に演奏も向上するので少しづつ進めていただければと思います。

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