ドラムスティックの名称・種類

ドラムスティックの名称・種類

はじめてドラムスティックを購入される方や、新しいスティックの購入を検討されている方向けに、今回は「ドラムスティックの名称・種類」を説明させていただきます。

スティックは材質、チップの形状、長さ、太さ、重さの違いがあり、それぞれ音色や、演奏性が大きく異なります。

スティック選びで悩んでいる方は、今回の記事を参考にしていただければ幸いです。

  1. 1. スティックの名称
    1. 1 - 1. 材質
    2. 1 - 2. チップの形状、材質
    3. 1 - 3. 長さ
    4. 1 - 4. 太さ
    5. 1 - 5. 重さ
  2. 2. 主なスティックメーカー
  3. 3. まとめ

1. スティックの名称

スティックの名称

ドラムスティックは、先端から「チップ」、「ショルダー」、「シャフト」、「グリップ」の4つの部位からできています。

チップ

スティックの先端部分をチップと呼びます。主にチップを使ってドラムやシンバルを演奏します。

ショルダー

チップからシャフトにかけて徐々に太くなっていく部分をショルダーと呼びます。シンバルをジャーンと鳴らす場合は、シンバルのエッジにスティックのショルダーを当てます。

シャフト

ショルダーとグリップの間にある部分をシャフトと呼びます。オープンリムショットやクローズドリムショットなど、特別な奏法をするときに使用します。

グリップ

握る部分をグリップと呼びます。グリップの端はグリップエンドと呼びます。

1 - 1. 材質

材質

スティックは材質よって音の方向性が大きく変わります。演奏する際に出したい音、演奏する楽曲をイメージして特徴の近いスティックを選ぶと良いでしょう。

オーク(楢・なら)

硬くて重いのが特徴です。耐久性も非常に優れていて家具や家の建材にも使われています。音量やアタックを出したい場合や、小さな音でも音粒をハッキリと出したい場合にオススメです。

メイプル(楓・かえで)

オークとは対照的に柔らかくて軽いのが特徴です。音量やアタックを抑えたい場合や、音粒をハッキリとさせずに柔らかい音色を出したい場合におすすめです。

ヒッコリー(胡桃・くるみ)

オークとメイプルの特徴を併せ持つ木材。販売されているスティックの中で最も種類が多く、ドラムスティックのスタンダード。様々な音色を出したい方におすすめです。

他にもスティックの芯部にアルミを使ったAHEAD(アヘッド)のスティックや希少な木材を使った高級なスティックもあります。

楽器屋さんでスティックの試奏ができるので、購入前に叩いてみましょう。

1 - 2. チップの形状、材質

チップの形状、材質

チップの形状は大きく分けて5種類あります。他にも面白い形の物もありますが、コントロールが難しいので扱いやすい物を選ぶと良いでしょう。

また、1つの形状に複数の呼び方があるのはスティックメーカーにより呼び方が異なるためです。形状と特徴を理解していれば、特に名前を覚える必要はありません。

丸型(ラウンド・ボール)

どの面が触れてもヘッドに当たる接地面積が一定に保たれるので、安定した音色を出すことができます。

角型(スクエア・円柱・俵・樽)

丸型と比べて接地面積が大きくなるので、音量が大きくなります。またスティックを立てて叩くと接地面積を小さくして音量を抑えることもできます。

涙型(ティアドロップ)

角形と比べて接地面積が小さく、キレの良い音を出すことができます。テンポの速い曲を演奏する場合は、スピード感が出やすくなります。

三角型(円錐・おにぎり)

最も接地面積が大きい形で、大きな音量を出すことができます。音色の変化も付けやすく、様々な音色を出すことができます。

チップレス

チップが無く、スティックの両端がグリップエンドと同じ形状をしています。見た目通り太く荒い音色が得意で、パーカッションやティンバレスにも使われています。

あらゆる音が太くなるので、はじめてスティックを買う場合は、チップのあるスティックがおすすめです。

材質、ナイロンチップ

チップも材質の違いがあり、主にウッドチップとナイロンチップに分かれます。

ウッドチップ

明るく柔らかい音がでます。

ナイロンチップ

輪郭のハッキリした抜けの良い音がでます。

1 - 3. 長さ

スティックの長さは400mm前後が一般的です。長さが長くなれば遠心力を使ってより大きな音を出しやすくなりますが、スティックのコントロールは難しくなります。

逆に短くなれば音は小さくなりますが、スティックのコントロールがしやすくなり、移動が楽になります。

スティックによって重心のある位置はグリップ側にあったり、シャフト側にあったりするので購入前にパッドなどで感触を確かめましょう。

1 - 4. 太さ

太さは13〜16mmが一般的です。細くなれば移動はしやすいですが、叩いた時の振動がダイレクトに伝わるので繊細なコントロールが必要です。

逆に太くなると移動は大変になりますが、叩いた時の振動がスティックに吸収されるので比較的コントロールしやすくなります。

マーチングのスネア用に使用されるスティックはドラム用の物より太く、19mm前後の物もあります。

1 - 5. 重さ

重いスティックは移動が大変ですが、重さを生かして大きな音を出すことができます。逆に軽いスティックは大きな音を出すのは苦手ですがコントロールしやすくなります。

楽器屋さんに行くとスティック売り場に計りが置いてあることがあります。これはスティックが木でできているため、どうしてもでてくる個体差(重さや重心の違い)を購入前に確認ができるよう置いてあります。

2本ペアで販売しているメーカーもありますが、スティックの音が違うといくら練習をしても左右の音が同じになりません。購入前に必ず確認してみましょう。

2. 主なスティックメーカー

Pearl(パール)

Zildjian(ジルジャン)

PROMARK(プロマーク)

TAMA(タマ)

VIC FIRTH(ヴィックファース)

VATER(ベーター)

Wincent(ウィンセント)

LERNI(レルニ)

※ メーカー名をクリックすると、メーカーサイトに移動します。

有名なスティックメーカーの一部です。それぞれ多種多様なスティックを販売しており、値段も数百円〜数千円と開きがあります。

3. まとめ

初めてスティックを買う場合は種類が多すぎて悩む方が多いと思います。まずは上記の通り、材質→チップの形状、材質→長さ→太さ→重さの順に自分がやりたいことと比べてどんなスティックが良いか選んでみましょう。

スティックは消耗品なので、チップが割れたり、シャフト内の木が割れてしまい買い替える機会は何度も訪れます。1セット目のスティックはそこまで悩まなくても大丈夫です。

ドラムが上達してくると「もっと音量が欲しい」「この曲みたいな音を出したい」などやりたいことが明確になっていくので、その時にまたこの記事を読み返していただければと思います。

購入前にいくつか気を付けたいポイントは4つです。

購入時のポイント

① 重さを測って左右の重さが同じか確認する。

② 試打で重心の位置や木の音(密度)が同じか確認する。

③ 平らな場所で転がして、木が反っていないか確認する。

④ 木目を見て大きな節(ふし)が付いていないか確認する。

それでも悩んでしまう場合は、スタンダードな物を試すのも良いと思います。

例えば「5A」と呼ばれるスティク。太さが14mm〜15mm、長さが400mm前後の物でスタンダードなドラムスティックとして有名です。このスティックで慣れておけば、次にスティックを変える時に移行しやすくなります。

値段も1,000円前後のもので十分です。自分に合うスティックが見つかるよう参考にしていただければと思います。

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