ライブのリハーサルで、スタッフさんに「上手側からステージに上がって下さい。」と言われて、意味が分からなかった事はありませんか?
今回は上手下手の意味、覚え方、実際に使われる例をご紹介させていただきます。急に言われて困らないように覚えておきましょう。
上手下手とは、ステージや舞台の左右を表すために使われる用語です。
サウンドチェックやリハーサルなどで、客席側に居るスタッフさんと、ステージ側に居るバンドメンバーで向かい合って話しをすると、左右が逆になってしまうため「上手・下手」という用語を使って、どちらから見ても同じ方向を伝えられるようにしています。
客席側から見ると右を「上手」、左を「下手」と呼びます。
ステージ側から見ると右を「下手」、左を「上手」と呼びます。
上手と下手を理解していると、バンドのメンバーやスタッフさんと簡単に意思疎通を取ることができます。
まずは上の画像を見てみると、ピアノが下手(左側)に配置されているのが分かります。
なぜ下手に配置されるかというと、ピアノには音を反響させるための「屋根」という蓋が付いて、屋根を開く事で反響した音を客席側に届けることができます。
屋根は演奏者(ピアニスト)から見て右開きに作られているので、基本的にピアノは下手に配置するのが主流となっています。
「ピアノは下手」と音楽用語の「ピアニッシモ」をかけて「ピアニッ下(シモ)」と覚えると、覚えやすいです。
昔からよく言う覚え方ですが、迂闊に言ってしまうと少し恥ずかしい、、、。
上手・下手はリハーサル、打ち合わせ、バンド練習など様々な場面で使われます。覚えておくと、バンドメンバーやスタッフさんとのコミュニケーションも取りやすくなります。
では、実際にどういった場面で使われるのか、いくつかの例を確認してみましょう。
ギタリストが2人いる場合は「下手側のギターさんから音出しお願いします〜。」と言われることがあります。「え?どっち?」とならないように覚えておきましょう。この場合、下手は左側の人です。
また、ギターの場合は使っているギターアンプを指して「マーシャルの方から」とか「JCの方から」と言われることもあります。
自分の使っているアンプの種類を確認しておくと良いでしょう。
ライブやコンサートで必ず提出するセッティング表(セット図)。上部に「上手・下手」と書いてあることがあります。上記の場合は、上手・下手の記載があるので下が客席側ということが分かります。
基本的にスタッフさんは客席側から見ているので、スタッフさんが見やすいように書きましょう。
※セッティング表はライブハウス側が用意してくれたものを出演者が記入することが多いので、書く内容はライブハウスにより異なります。分からない事があれば、リハーサルや本番前にスタッフさんに聞いてみましょう。
「本番は上手から出入りお願いします。」
これも良くあります。「出入(でい)り」はステージに上がる、下りる事を合わせて言った言葉です。
この場合は右側が上手なので、右側からステージに上がり、演奏が終わったら同じ右側からステージを降りてください。という意味になります。
本番で出入りを間違えないように気をつけましょう。
今回は「上手・下手」について説明させていただきました。一度覚えてしまえば簡単な事ですが、急に言われると戸惑いますよね。
分からなくなったら「ピアノは下手」…「ピアニッシモ」…「ピアニッ下(シモ)!!」といった具合に、ピアノの配置を思い出してみてください。
また「出入り」のように専門用語も多いので、分からない場合はスタッフさんに聞いてみましょう。
英語では上手を「stage left(ステージレフト)」、下手を「stage right(ステージライト)」と呼びます。
ステージ側から観て呼んでいるので、左(上手)がステージレフト、右が(下手)がステージライトとなります。
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